海外旅行中のオンライン上のリスクとセキュリティ対策を解説

現在、世界的な新型コロナウイルスパンデミックも終わり、あらゆる移動制限が解除されたことによってようやく以前の日常が戻ってきました。日本にやってくる外国人観光客も急増しており、日本人の中でも海外旅行に出かける人もだいぶ増えています。しかし、海外旅行中に現地のインターネット回線を使用する際はオンライン上のリスクがたくさんあるため、事前にしっかりと対策をしていないとサイバー犯罪に巻き込まれてしまう危険があるのをご存じでしょうか。今回は、最近の日本人による海外渡航の状況を紹介するとともに、旅行中に遭遇する可能性のあるオンライン上のリスクとそれらを防ぐためのセキュリティ対策について詳しく解説します。

日本人の海外渡航する理由が多様化

2019年末に発生した新型コロナウイルスパンデミックによって、世界各国では感染拡大を防ぐために移動制限を実施し、多くの人々が自宅や特定の場所での隔離生活を余儀なくされました。その後、欧米などは行動制限が早い段階で緩和されましたが、日本は完全に解除されるまで3年以上もかかりました。現在、海外へ渡航する日本人の数も徐々にではありますが増えており、コロナ禍前の水準に近づきつつあります。

これまで海外に行く日本人というと旅行者や出張者、留学生が中心でしたが、最近はインターンやワーホリ、海外での就労、リモートワークなど海外に飛び立つ理由が多様化しているといえます。

2010年代のスマホの普及によって、スマホで利用可能なGoogleマップや翻訳アプリ、さらに最近はeSIMなど便利なツールが登場したことで、たとえ外国語を離せなくても海外で行動するハードルがぐんと下がり、海外旅行や海外移住を推奨するYouTube番組などデジタルコンテンツの影響もあって、海外渡航がより活発化しているといえるでしょう。さらに最近は、国際線を就航する地方空港が増えたり、リモートワークの普及によって働き方が変化したことも日本人の海外渡航の後押しとなっています。

海外旅行の際にはサイバー犯罪に注意

上記で説明したように最近、多くの日本人が様々な理由から海外へ渡航していることがわかりました。しかし、海外は日本と文化もルールも異なるため、海外へ渡航する際は様々な点に注意しなければいけなく、その中でも近年注目されているのがオンライン上でのサイバー犯罪です。ここ数年日本国内では、毎日のように様々なサイバー犯罪事件がニュースで取り上げられていることからもわかる通り、もはやサイバー犯罪は他人事ではなくなっています。特に海外旅行の際には、日本人などの旅行者を狙ったサイバー犯罪者によるオンライン上の罠があちらこちらに張り巡らされています。例えば、空港や駅、カフェなどで不特定多数の人が利用可能なフリーWi-Fiは、気軽に利用できますがセキュリティ面が脆弱な場合が多く、サイバー犯罪者にとって格好のターゲットとなりやすいため、インターネットを利用するために安易に接続してしまうとマルウェアに感染し、個人情報などが漏洩してしまうなどの被害が想定されます。さらにSNSや金融情報が盗まれてしまうと、サイバー犯罪者は本人になりすましてクレジットカードや銀行口座が不正利用されてしまったり、SNSを通して家族や友人にまで危険が及んでしまう可能性があります。

海外旅行での主なサイバー犯罪の手口

海外旅行中は様々なサイバー犯罪に遭遇する可能性が高まります。こちらでは、海外旅行の際に遭遇する可能性のある主なサイバー犯罪の手口を紹介します。

公共のフリーWi-Fiに仕掛けられた罠

多くの旅行者が旅先でインターネットを利用したい場合、駅や空港などで公共のフリーWi-Fiを探すでしょう。しかし、これらのフリーWi-Fiはセキュリティ面が脆弱なため、サイバー犯罪者によってマルウェアなどの罠が仕掛けられている場合があります。これらのフリーWi-Fiに接続してオンラインサービスのパスワードやクレジットカード番号など入力してしまうとそれらの情報が盗まれて、なりすましや金銭的な被害を受けてしまう危険があります。また、空港や図書館などに設置されている公共のパソコンもセキュリティ面が脆弱な場合が多いため、使用する際は要注意です。特にSNSやメールサービスにログインしてしまった場合、パソコンにパスワードなどログイン情報が残ってしまい、第三者にログインされて個人情報が漏洩する可能性が高まります。

USBポートを悪用したジュースジャッキング攻撃

最近カフェや駅、空港、ホテルの部屋などにある主にスマホ充電用のUSBポートが設置されているのも珍しくなくなりました。そんなUSBポートに小型の専用部品を細工してマルウェアを埋め込み、使用したスマホやタブレットなどからデータを盗む手口がジュースジャッキング攻撃です。見た目が普通のUSBポートと同じなので見分けがつきにくく、特にホテルの部屋などは密室であるため、設置されやすい傾向があります。

スリや置き引きなど物理的な盗難

これは渡航先にもよりますが、多くの国では日本以上にスリや置き引きが発生する確率が高いといえます。特にスマホなどの電子機器類は狙われやすく、カフェでトイレに行く際や駅や空港、電車内では要注意です。一度盗まれてしまうと、デバイス内の個人情報や金融情報が抜き取られてダークウェブ上で転売されたり、各オンラインサービスにログインされて乗っ取りに遭う危険もあります。

ショルダーサーフィンによる被害

日本ではあまり馴染みがありませんが、海外ではショルダーサーフィンと呼ばれるスマホやパソコンの画面を肩越しに覗き見してパスワードなどの情報が盗まれるという手口による被害が非常に多いです。また、観光客がATMで現金を引き出す際に後ろから覗き見されてパスワードを知られ、その後にキャッシュカードやクレジットカード自体を盗まれて多額の現金が引き落とされてしまうという日本人観光客を狙った事件も非常に多いです。

レシートなどを捨てる際も要注意

海外旅行の際にゴミ箱にレシートなどクレジットカードや個人情報の一部が記載されたものを捨てた場合、何者かがそれを拾って個人情報を盗む可能性があります。特にホテルの部屋だからといって安易に気を抜いてしまって捨ててしまうと大変なことになりかねません。犯罪者は、その拾った情報をもとにパスワードなどを割り出してクレジットカードや銀行口座を悪用する可能性があるため、注意しましょう。

荷物を預けた際の盗難

最近は世界的な観光客の増加に伴い、駅などの公共のコインロッカーなどが不足していることから小売店やお土産屋など一般の店舗に荷物を預けるサービスが増えています。しかし、一度荷物を預けてしまうと物質的な被害はなかったとしても、預けたタブレットやパソコン、その他の個人情報が記載されたものから個人情報が盗まれてオンラインサービスなどのIDやパスワードが特定されてしまい、なりすましやアカウント乗っ取りなどの被害に遭う危険があります。

海外旅行中に実行するべき適切なセキュリティ対策

海外旅行に行く際に気をつけるべきポイントはたくさんありますが、それに加えて現在はオンライン上でも様々なリスクに気をつける必要があります。以下では、海外旅行中でもオンライン上で実行するべきセキュリティ対策をまとめました。

常に周囲に注意を払う

これは日本国内でもいえることですが、海外ではスマホの画面を盗み見られたり、物理的にスマホや財布が盗まれないためにも特に周囲に注意を払う必要があります。常に周囲を把握していると盗難防止にも繋がり、安全面が高まります。

USBポートを使用しない

リスク管理のために、スマホを充電する際はモバイルバッテリーを常に携帯するなどし、基本的に駅やホテルの部屋に設置されているスマホ充電用のUSBポートは使用しないようにしましょう。もし、どうしてもスマホを充電する必要がある場合は、スマホ内の情報が盗まれるリスクがないコンセント式の電源プラグを使用することをおすすめします。

レシートなどは保管する

海外旅行中に買い物した際に受け取ったレシートなどは、ホテルのゴミ箱などに捨てると第三者に拾われて個人情報が盗まれる危険があります。なので、旅行中のレシートは全て保管するようにし、帰国後に全てシュレッダーにかけて処分するのが最も安全な方法といえるでしょう。

フリーWi-Fiは必ずVPNに接続する

セキュリティ面が脆弱な公共のフリーWi-Fiをはじめ、海外旅行中に接続する全てのWi-Fiを使用する際は、必ずVPN(仮想プライベートネットワーク)に接続するようにしましょう。VPNは、お使いのインターネット通信を暗号化することで、外部から通信内容を傍受された場合でも解読されて情報漏洩する心配がありません。また、使用しているIPアドレスを隠すことができるため、第三者に居場所を特定されて犯罪に巻き込まれてしまう危険を回避することができます。

セキュリティ対策ソフトを導入する

海外に渡航する際は、お使いのスマホやパソコンに優れたセキュリティ対策ソフトを導入することで、様々なリスクを回避することができます。なかでもオンラインセキュリティ業界の中でも長年多くのユーザーから支持されているマカフィー社が提供しているマカフィー+を導入することで、上記で紹介したVPNをはじめ、アクセスしようとしているウェブサイトの安全性を事前に知ることができるウェブ保護機能など様々な高度なセキュリティ対策機能を使用できるため、特に海外への出張や海外でリモートワークを行なう場合は、機密情報を保護するために理想的なアイテムといえます。

まとめ

今回は海外旅行をはじめ、海外に渡航する際に想定されるオンライン上のリスクを紹介するとともに、個人情報の漏洩やオンラインサービスのアカウント乗っ取りなどの被害に遭わないための対策について解説してきました。サイバー犯罪者を含む犯罪者達は、旅行者の行動や心理をうまく予測し、公共のフリーWi-FiやUSBポートなどに罠を仕掛けたり、物理的な隙を常に狙っています。犯罪者の手口にまんまと騙されて大切なものを失わないためにも、上記で紹介したセキュリティ対策の中から事前に実行できることを旅行前にしておくことをおすすめします。特にマカフィー+のような包括的なセキュリティ対策ソフトをお使いのデバイスに導入しておくことで、VPNをはじめとする優れたセキュリティ対策機能が使用できるため、海外旅行だけでなく普段の生活のセキュリティ面が格段に向上します。

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